カワラノギク(河原野菊)  Aster kantoensis/キク科/2年〜多年草
 2007年11月4日、神奈川県愛川町・中津川の河川敷。
 河原の植物たちは、さまざまな要因により生息の場を追われているらしい。治水型の河川管理などもその要因の一つであるが、帰化植物の繁茂も問題らしい。そんな中、NPO法人「愛・ふるさと」の人たちの努力により10年ぶりに花が復活したとの新聞記事(10月30日)を読み、現地へ行き花を観賞し、話を聞いた。

 河原に多いキクという意味の名前。丸石の間に土砂が堆積(たいせき)した栄養の乏しい砂礫地(されきち)に生育する。このような立地は、洪水により形成され、そこにさまざまな植物が生活することで変化していくが、やがて砂礫地(されきち)の植物は衰退していく。しかし、その間に次の洪水が起こると、新たな砂礫地(されきち)が形成され、新天地での生活がはじまる。カワラノギクは生育に適した立地を渡り歩き、侵入と繁栄、衰退、移動を繰り返すことで生き残ってきた植物。絶滅危惧種に指定。
 相模川、多摩川、鬼怒川の各水系に自生。中津川は相模川水系。
 草丈40〜60cm。根出葉や下部の葉は花時に枯れ、中部の葉は線形、長さ6-7cm。
 花期10〜11月。花径3〜4cm。花色は淡い青紫色〜白色。
 近似種:アレノノギク
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