ウバユリ(姥百合)
Cardiocrinum cordatum
-
- 2009年7月29日、自然教育園
- ようやく探し当てた花だ。いわゆる百合の花のような優雅さはないが、今頃林内で咲く花には小花が多い中では花としては大柄で存在感のある花だ。 それよりも学名が心臓に絡んでいるのに興味を惹かれた。
- 別名カバユリ(樺百合)。通説では、花が咲くころに根元の葉が枯れてなくなるため、「葉なし」を「歯なし」にかけて、老女に見立てた名がついたとのこと。実際には開花時にも葉が残ることが多い。それよりも、直立して幅広の大きな葉を展開するので、大きいという意のウバが冠せられたとの説の方が説得力あり。ウバザメと同様の命名と説くのは「花おりおり」。
- 関東以南から九州の山地の、林の中などに生える。
- 茎の高さは約1m、心形の葉は長さ15~25cmになり、茎の下方に数枚の葉が集まってつく。
- 花期は7~8月。長さ10cmほどの緑白色の花が、1茎に2~4個、横向きに咲く。
- 中部以北には変種のオオウバユリが自生する。こちらは高さが約1.5mにもなり、花も長さ15cmほどと大きく、花の数も多い。