スミレ Voila mandshurica/スミレ科/多年草
- 2003年4月3日(木)晴れ、峰岡1丁目駐車場
- アスファルトの割れ目に生えている、大柄で立派な葉をもつ、紫色の濃いスミレ。
- 総称名のスミレは多数の種類を含むが、種名としては、たった一種をさす。
- 人里から野山まで、日当たりのよい草原、また都会でも見られる。分布:日本全土。
- 無茎性。高さ7~11cm。葉は長さ3~8cmで細長くヘラ形で、翼のある柄があり根元から束生。
- 花の紫色も濃く、花のきれいな期間は短く、1週間もするとすぐにしおれてしまう。スミレが咲く時期は早春に咲くほかのスミレ類より少し遅れめで、木々の芽吹きが始まる春本番の頃。花期:4~5月。拒の先まで舌を長く伸ばすことのできるハナバチの仲間が花粉を運んでくれる。花粉をハナバチに落とすための雌しべの周りの黄褐色の膜の仕組みあり。夏から秋には閉鎖花で受粉し種子を残す。
- 野に咲くスミレが都会のアスファルトの割れ目に咲いて生き延びているのは、アリのおかげだ。スミレの種子には「エライオソーム」というゼリー状の物質が付着していて、これがアリの好物。餌とするためアリは自分の巣に持ち帰り、エライオソームを食べ終わって残った種子を巣の外へ捨てる。そこが巣の入り口としてのアスファルトの隙間でわずかな土のあるところとなり、ほかにもアリが捨てた植物の食べかすを栄養として芽を出し花を咲かせるのだ。
- 左右水平に張り出す花びら(側弁)の根元に毛が生えている。ノジスミレには生えていない。スミレには葉柄に翼があるのが特徴であるが、ノジスミレには無い。
全体に細かいビロード状の毛がたくさん生えていて、その毛にたくさん砂がついていて、いつも薄汚れたように見える。また葉もよれよれして、どこかだらしない雰囲気がするのがノジスミレ。
- スミレの仲間は世界に約450種があり、そのうち60種近くが日本に野生し、日本スミレと総称して趣味的に栽培されている。花の色や形態に変化が多く,多数の変種がある。(下表参照)
- 花言葉・・・誠実、愛
- 山路来て何やらゆかし菫草(松尾芭蕉-野ざらし紀行)
花の色での区別 |
紫色 |
淡桃色 |
白色 |
黄色 |
更に下表参照 |
アケボノスミレ |
シロバナスミレ、マルバスミレ |
キバナスミレ |
葉のつき方での区別 |
根元から茎が伸び、葉が互生する |
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ごく短い茎に葉が束生する |
葉に柄があり細長く、長さは3~8cm。花は濃い紫色 |
スミレ
ノジスミレ |
葉は柄があり、ハート形。花は淡い紫色 |
タチツボスミレ
オトメスミレ
ニオイタチツボスミレ
イソスミレ
オオタチツボスミレ
ナガハシスミレ |
葉は柄があり、掌状。花はふつう淡紫紅色 |
エイザンスミレ |