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- 2002年3月28日、水道博物館
- 紅桃色の花が房状に吊り下がってたわわに咲き、ややなびく枝ぶりや柔らかな葉の色合いによく映えて、優しく華やかである。
- なぜ海という字が使われているのかという質問をいただき調べた。海棠の字義は「外国から来た(海)ナシ(棠)」のことだそうだ。 手元の図鑑あるいはウエブで検索してみても原産地は不明となっている。中国にも野生品はなく古くから鑑賞用に栽培され続けていたとのこと。
これは想像だが、中国でも外国から来たというところからその名前を海棠としたのではないかと思う。
- 原産不明。中国中部で栽培される。別名 カイドウ、スイシカイドウ(垂糸海棠)。
- 花を観賞するため庭木や盆栽として栽植される。
- 高さ5m。樹皮は灰色で滑らか、枝は帯紫色。小葉が変化したとげがある。葉は硬く滑らか、若葉は紅色を帯びる。
- 花は春、径3~4cm半開し、3~6cmの花柄は枝から細く垂れ下がる。がく片は反り返らない。蕾のときは桃紅色、開花すると内側は桃白色、外側は桃紅色を呈する。
- カイドウの仲間(リンゴ属)は北半球の温帯に約30種が分布。この中から食用として改良されたのがリンゴで、観賞用として育てられた代表種がカイドウとのこと。
- 梨果は径6~10mm。
- 原産地の中国では昔から美人の形容にされた。唐の玄宗皇帝が楊貴妃を評した「海棠睡(ねむり)未だ足らず」とは、まだ酔いのさめきらない美人のなまめかしさを例えたもの。その美しい薄桃色の花がほのかに酒気を帯びた絶世の美女のうたた寝の顔にたとえられた。「海棠の雨に濡れたる風情」とは美人のうちしおれた姿を海棠が雨にぬれてしおれているさまに例えて言う。
- 花言葉・・・温和