アブラチャン(油瀝青)
Parabenzoin praecox
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- (1,2)2004年3月28日、保土ヶ谷公園(3)2008年4月6日、(4)2004年4月9日、同所。
- 名前は果実やざらざらとした木の皮から灯火用の油を採取したことによる。チャンは中国語で瀝青(れきせい)、ピッチやコールタールなど粘りのある油という意味。また、ときに数十本も叢生するので別名ムラダチとも、「ジシャ」「ズサ」などと呼ぶ地方もあるとのこと。
- 東北以南の山野の湿った場所に生える。植栽もされる。
- ふつう多数の幹が叢生し、高さ3~6mになる。樹皮は灰褐色で小枝を多く出す。葉は互生し、楕円形で長さ4~9cm、全縁で葉先はとがり、裂けることはない。
- 3~4月、葉に先立って淡黄緑色の小さい花を散形状につける。雌雄異株。赤褐色のがくが残る。
- 果実は球状でダンコウバイより大きく、直径約1.5cm。秋に黄褐色に熟す。
- 花がよく似たダンコウバイは葉先が浅く3裂、花序が大きく、黄色も鮮やか。